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今の車がつまらなくなる更なる事件の予感
日本が誇る名車、クラウンセダンの生産終了検討がアナウンスされました。このニュースに反応した人は多いようです。私もその一人です。
クラウンはかつて、「いつかはクラウン」の名コピーで販売されていました。高度成長時代、ようやく車を買うことができた人々は、いつかはクラウンに乗ることができるようにがんばろう!ということで、日本の成長と共にがんばっていた訳です。
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過去の、つまらなくなった事件
かつてのトヨタには、面白い車が沢山ありました。FRのスターレットKP61もそうですし、今でも語り継がれているのが、カローラレビン、スプリンタートレノのAE86シリーズです。
ハチロクで親しまれているこの車は、発売から30年以上が経過した今でも、根強い人気があります。86までのレビン、トレノは、後輪駆動でした。しかし、この次のモデルで、フロント駆動、FFになってしまったのです。
ハチロクは今でも街で時々見かけることがありますが、次のモデル、92は、殆ど見ることがありません。この時もファンからは、面白くない、との声が上がりました。
メーカーが考える時代とニーズの変化
人気のあった86を、何故、わざわざFFにしてしまったのか?
この答えを考えることで、今回のクラウンの事件を説明することができます。
自動車メーカーは、常に利益を出すことを求められています。必然的に、自動車の市場を見ながら、車を変化させていく、いわゆるモデルチェンジが行われます。
カローラやスプリンターは当時から販売が好調でしたが、後輪駆動によるプロペラシャフトが後部座席に通っている事で、後部座席が狭くなっているという状況がありました。
顧客のニーズは、広い室内だと見たトヨタは、この後部座席のシャフトをなくすべく、FF化を進めたのです。
結果として、広い室内は確保されましたが、車は走りが犠牲となり、面白い車ではなくなってしまいました。
クラウンに話を戻します。
クラウンにも、ニーズの変化の波はやってきているのです。これはクラウンに限ったことではなく、自動車業界全体に言えることです。
コマーシャルなどを見ればわかる通り、今の時代の車には、高い安全性、快適な居住性、地球温暖化対策にも繋がる低燃費、電動化、高齢化社会をも視野に入れた自動化、などが求められています。
クラウンはどうでしょう? と言われると、安全性や自動化には対応できるのかもしれませんが、居住スペースは同クラスのミニバンに比べれば遥かに狭く、車体も重く、これからの時代のニーズを高く満たすことは難しいと、メーカーで判断されたのですね。
当然の流れなのか?
悲しいかな、その通りです。今後、人気のないモデルは淘汰されていく事が予想されます。トヨタでは、例えばカローラとスプリンター、マークⅡとクレスタとチェイサーというように、販売チャンネルによって車を変えるという方式を採用していましたが、東京に見られるように、今後は販売チャンネルも一つになりますので、この流れもなくなるものと思われます。
過去にしがみつく、筆者の例【参考】
私は昭和53年のランクルヨンマルに30年以上乗り続けている堅物です。今の車どうのこうの言う資格はありません。でも、車の面白さは、この車から沢山教わっています。今回、憧れのクラウンセダンが生産中止となってしまうのかもしれませんが、SUVなどを出すのではなく、セダンがダメなら、ランボルギーニカウンタックのような2ドアクーペ、スーパーカーにして、市場に出してほしいものです。
補足
補足ですが、メーカー側も、数多くの規制を受けながらも、常に私たちにとって楽しく、面白い車を作ろうと考えてくれてはいます。しかし、それ以上に、求められるものが幅広く、多く、結果として形になって私たちの前には出てこないというのが、現状の結果なのです。
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