昨日は九州各地で気温35度を超え、猛暑日を記録しました。今年の春は台風が多く、その後も雨が多い日が続いています。そしてエルニーニョの発生、トリプル台風、様々な影響が日本列島に出始めています。果たして今年は猛暑や冷夏になるのでしょうか。そして気になる梅雨明けはいつのなるのでしょうか?
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九州地区は熱中症に注意
7月10日九州各地で気温が35度を超える猛暑日を記録しました。この気温の上昇にはトリプル台風の中の台風9号が大きく関係しています。それと同時に既に温帯低気圧となった台風10号も実は関係していたのです。
台風10号が温帯低気圧に変わった影響
現在は天気予報の画面にも出てこなくなった台風10号を覚えていらっしゃいますでしょうか。実は今回の暑さにはこの台風10号の影響が多分にあるのです。台風10号は南にある暖かく湿った空気を取り込み、日本への影響を遮る役割をしていました。この壁とも言うべき台風10号がなくなってしまったことで、今までは台風10号が吸収していた南にある暖かく湿った空気が、台風9号に流れ込んでいます。台風9号はその湿った空気を取り込んで、中心気圧950hPaという大きな台風へと発達しました。台風には高気圧を育てる力があります。台風9号は暖かい空気を、日本海側の高気圧に送っています。(太平洋高気圧ではない、日本列島を挟んで日本海側にある高気圧)この高気圧が現在、日本各地に晴れの天気をもたらしています。九州各地に猛暑日をもたらしたのも、この高気圧の影響によるものです。何日か猛暑日が続きますが、これらの気象状況は台風がもたらしたものであり、この夏が猛暑となる根拠は今のところありません。後述するように、むしろ梅雨明けが遅れ、それほど暑くない夏になってしまう可能性の方が懸念されています。
局地的な雷雨や突風に注意
このような状況では、気温の上昇に伴い水蒸気が発生し、積乱雲が生成され、局地的な雷や突風が起こる可能性があります。12-14日にかけては気温の高い日が続きますが、場所によっては局地的な雷雨や突風に注意が必要です。
気になる梅雨明け いつになるのか?
日本には現在、ちょうど日本列島を挟む形で2つの高気圧があります。今回台風9号が力を送っていた高気圧は発達して強くなっていますが、肝心な梅雨前線は少し日本から離れた東海上に移動しています。梅雨明けは太平洋高気圧が梅雨前線を押し上げる形となった際に発表されますが、この先しばらくはまだそのようにならないと予想されます。今後は台風11号の影響もありますので、来週いっぱいは梅雨明けが発表されることはないと思います。気象庁が発表した一か月の気象予想によれば、この先も降水量は多く、日照時間は少ない事が予想されています。農作物への影響が懸念されていますが、具体的な梅雨明けは7月末か、この先の状況にもよりますが、場合によっては8月にずれ込む可能性も指摘されています。
台風11号が与える影響
台風11号は南海上で力を蓄えながら着々と日本列島に向かっています。台風9号が当初は中国大陸に抜けると予想されていましたが、日本側に向きを変えました。9号の進路が11号の進路に影響する事も予想されます。今後の進路は様々なケースが考えられます。例えば数例を上げてみると、1) 9号11号ともそのまま北上し、中国大陸へ抜ける この場合は沖縄県に多大な影響が予想されます 2) 9号が東寄りに向きを変え、11号が東日本を通り過ぎる形となる 3) 9号がより東寄りに向きを変え、その後を11号が追従する 2つの台風が絡んでいるので、全くこの先は予想がつきません。ヨーロッパ中期予報センターの予報では、15日から16日にかけて日本の四国と九州の間あたりに最接近し、そのまま北上するコースが予想されています。これは沢山ある予想の一つです。あくまでも参考までに、実際の台風の動きと情報に最大限の注意を払うようにして下さい。
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